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厚生労働省が2016年に調査したところ、日本では有病率が1,000万人を超えている糖尿病。糖尿病の患者数は右肩上がりで近年増え続けており、もはや日本の国民病としても知られています。

そんな糖尿病ですが、何をすれば予防できるのか?また、実際に糖尿病にかかってしまった時にはどう対処すれば良いのか?気になるところではないでしょうか。今回は食事から糖尿病を予防・改善するために、糖尿病の食事療法、そして糖尿病食事の献立例について一緒に見ていきましょう。

糖尿病とは

はてな

糖尿病というのは、“インスリン”というすい臓で作られる血糖値を調整するホルモンが少なくなる、もしくは十分働かなくなってしまい、その結果ブドウ糖(血糖)という生活するためのエネルギーが過剰に増えてしまう病気です。

通常は、インスリンの力によって、血糖をうまく細胞へ取り込んで、血糖値が正常値になり問題は起こりませんが、インスリンが少ない、または、働きが悪くなると、血糖を細胞に取り込めず血糖値が高い状態が続きます。そして、血糖値が高い状態が続いてしまうと、細胞は血糖を取り込みたいのに取り込めないので、全身の血管がダメージを受け続けてしまい、様々な合併症を引き起こす原因となってしまいます。

また、糖尿病には2つのタイプがあり、それぞれ[1型糖尿病]、[2型糖尿病]と分かれています。

 

 

◆1型糖尿病
すい臓のインスリンを出す細胞が、小児期の何らかの理由により壊されてしまい、インスリンがほとんど出なくなってしまうものです。1型糖尿病は生活習慣から生じるものではなく、あくまで偶然何らかの理由により生じた糖尿病であり、糖尿病患者全体の5%くらいと言われています。

 

◆2型糖尿病
主に生活習慣から生じるものです。主な原因としては肥満や過食、運動不足やストレス過多により発症します。肥満によって皮下脂肪が多いとインスリンの働きが低下します。主に炭水化物の過食によって、必要以上にブドウ糖が作られると血糖値が激高し、血糖値を下げるのにより多くのインスリンを分泌するためすい臓は疲弊してしまい、正常な分泌が出来なくなります。2型糖尿病は普段の生活習慣が大きく影響しますので、糖尿病患者全体の95%を占めると言われています。

 

 

◆糖尿病の症状
・息があがりやすく疲労感がある
・お手洗い行く回数が多い
・常にのどが渇いてしまう
・目がかすむ
・切り傷などを負ったとき、なかなか治らない
・手足の感覚が以前と比べて低下した
・皮膚が乾燥しやすくかゆみがある

 

というようなことが起こりやすく、普段の生活に影響を与えます。また、2型糖尿病は初期の自覚症状がほとんど無く、ゆっくりと徐々に症状として表れる傾向にあります。

 

 

【糖尿病は予防できる?その方法とは】

注射・予防接種

全身の血管を傷つけ、様々な合併症を引き起こしてしまう糖尿病ですが、予防することは出来るのでしょうか?また、その方法にはどのようなものがあるのでしょうか。

まず、糖尿病には1型と2型があると前述しましたが、1型の場合は小児期に偶然何らかの理由により発症するものなので、具体的な予防法は提唱されていないのが現状です。

 

糖尿病を予防できるのは2型であり、2型は生活習慣から生じているため、生活習慣を見直して改善することで、予防することが出来ます。生活習慣に関わっているのは主に食事であり、食事内容の見直しや、食べかたなどを意識して変えていくことが必要です。

糖尿病を発症する人の多くはお米、パン、めん類、といった主食になる炭水化物を好む傾向にあるので、出来るだけ炭水化物を少なくし、代わりに野菜や肉類、魚介類などをたくさん摂ることが大切と言われています。もしくは、朝昼晩の3回の食事の中で1食もしくは2食、炭水化物を一切摂らないという方法も良いでしょう。

糖尿病の食事療法とは

味噌汁

糖尿病の予防には食事療法が欠かせず、食事療法をメインとして他の予防も必要に応じて平行していく必要があります。糖尿病の予防、改善には欠かせない食事療法ですが、いったいそれはどのようなものなのでしょうか。

 

まず、食事療法では、基本的には食べていけない食品はありません。ただ、腎臓の合併症が進行しているようであれば、量を控えたほうが良い食べ物があります。例えば、ハムやソーセージ、漬物、干物、味噌汁といった塩分が多いもの、バナナ、レモン、キウイ、ほうれん草、いんげん、海藻などのカリウムが多いものは特に控えたほうが良いでしょう。1日に必要なエネルギー量はどのくらいかを把握し、炭水化物、たんぱく質、ミネラル、ビタミン、脂質などを多すぎず少なすぎず、バランス良く摂ることが大切です。

 

また、食事療法を続けていくうえでちょっとしたコツがあり、

・野菜類、肉類、魚介類、豆類、炭水化物、などをバランス良く食べる
・急がずにゆっくり良く噛んで食べる
・朝食、昼食、夕食を決まった時間に規則正しく食べる
・たくさん食べず腹八分目で止めておく
・夜遅く食べたり眠る前には食べない

などがあります。

 

それぞれちょっとしたことですが、食事療法を効果的にするためには必要であり、よりよい予防、改善につながります。ただし、高血圧の人は塩分に気をつける必要があり、減塩した味付けをするように心がけましょう。

 

 

【糖尿病向けの献立】

メニュー

糖尿病の食事内容は、栄養価や成分などバランス良く摂ることが理想です。ご飯やめん類、パンなどの主食やメインのおかずになる主菜、ちょっとした小鉢などの副菜、そして汁物などがあると、飽きることなく美味しくいただけます。ここからはどのような食事内容が良いのか?糖尿病患者さん向けの食事の献立例を見ていきましょう。

 

 

◆鮭のホイル焼き
主食 麦ごはん

主菜 鮭のホイル焼き

副菜 なすとピーマンの味噌炒め

副菜 アボガドと海苔の柚子胡風味

汁物 根菜のお味噌汁

 

栄養価 エネルギー525kcl 炭水化物73g たんぱく質27g 脂質15g 食塩量2.9g
主菜が1つ、副菜が2つとおかずが多く、食べ応えがあります。お味噌汁も根菜をたっぷり入れることで栄養価のバランスが良い献立となります。

 

◆ホイコーロー

主食 麦ごはん

主菜 ホイコーロー

副菜 長ネギときゅうりの中華風和え物

汁物 トマトたまごスープ

 

栄養価 エネルギー530kcl 炭水化物73g たんぱく質24g 脂質15g 食塩量3g
中華料理は脂質が高くなりがちですが、炒める油を少なくするなどして抑えつつ、その分うま味とコクを出しましょう。

 

◆鯖の塩焼き大根おろし乗せ

主食 麦ごはん

主菜 鯖の塩焼き

副菜 水菜の和え物

副菜 ゴボウのきんぴら

汁物 かぼちゃと玉ねぎの味噌汁

 

栄養価 エネルギー525kcl 炭水化物74.5g たんぱく質24g 脂質15.5g 食塩量2.8g
和食の定番である鯖の塩焼きをメインにバランスの取れた献立です。魚料理では物足りないということがないよう、副菜2品で食べ応えもあります。

 

◆チキンカレー

主食 チキンカレー

副菜 オレンジのサラダ

汁物 かき卵汁

 

栄養価 エネルギー545kcl 炭水化物80g たんぱく質22g 脂質13g 食塩量3g
多くの人に好まれるチキンカレーをメインとして、さっぱりとしたオレンジサラダとたんぱく質を意識したかき卵汁を合わせています。チキンカレーは具材を油で炒めず、電子レンジで火を通してから煮込むと脂質が大幅にカット出来ます。

 

◆豚肉のしょうが焼き

主食 麦ごはん

主菜 豚肉のしょうが焼き

副菜 お酢を使ったおろし和え

汁物 えのきと長ネギの味噌汁

 

栄養価 エネルギー550kcl 炭水化物75.5g たんぱく質27g 脂質14.5g 食塩量2.7g
ボリュームがあり食べ応えのある豚肉のしょうが焼きをメインに、口の中がさっぱりとするお酢を使ったおろし和えをプラスしています。炒める油を少なくすることで脂質をある程度カット出来ます。

 

 

【まとめ】
糖尿病というと食べるものが制限されてしまい、食事が質素になりつまらないというイメージを持たれることがありますが、そのようなことは決してありません。合併症によっては制限しなければならないものもありますが、基本的にエネルギーの総量や食塩量、脂質、食事内容のバランスを意識しておけば、どのような食事でも摂ることが出来ます。レパートリーを増やしながら、美味しく楽しい生活ができるといいですね。

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